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哲学対話

 

2学期から道徳の授業で「哲学対話」を行うことにしました。

参考になったのはこの本。

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以前から道徳の授業における「価値観の押し付け」にとても疑問を感じていました。

昨年度からはじまった道徳の教科化に合わせて、そのような授業から転換したいと考えていたところ、ちょうど

この本に出会いました。読んでいくと、その疑問がすっきり解消されていきました。

また、道徳の授業で哲学的な対話を行うことは、自分の教育観とも、新しい学習指導要領が目指している「考え・議論する道徳」の実現にも合致するので、ぜひ行いたいと考えました。

 

 

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学習指導要領 道徳編 解説

 

1学期に「サークルトーク」と称して、クラスみんなで輪になって話す時間を何度かとりました。「哲学対話」を行う際に、「安心安全」は必須だと思うからです。発言をしてもみんなから否定されるような場、誰かだけが話すような場では、「哲学対話」を行うのは難しいでしょう。1学期に十分「みんなで話す」ことは慣れてきて、準備は整ったので2学期は、はじめるにはちょうどいいだろうと考えました。

 

今回はじめて行った「哲学対話」は「才能とは」をテーマにしました。私が意図して出したテーマではなく、教科書の内容に基づいたテーマです。だからちゃんと教科書は使用しています。

 

短い時間でしたが、大変盛り上がりました。(具体的に書けませんが・・・)

授業が終わった後も、話し足りないようでした。

 

これは、子どもたちを育てていく上で、とてもいい実践ではないか、と思います。これからも続けていきたいです。

 

足りないところ

自分に足りていかなったのは「対話」だった。それと「信頼の積算」

 

 

「話しても分かってくれないだろうな」

「話しにくいな」

「話しても変わらないよな」

 

と思う人に対して話すことを避けていたのかもしれない。いや避けていただろう。

 

たしかに話をしても変わらないかもしれない。

今まで散々妻と話をしてきたけど、結局通じないことは何度もあった。

「いくら話をしても人は分かり合えない」それを言い訳に話すことを避けていたのかもしれない。

 

でも、それが余計に溝を深めて、信頼を得られないことにつながっていたのではないか。

 

それに気づかせてくれたのは、子どもたち。

夏休みに出会った人たち。

そして本。

 

子どもたちに求める前に自分から。

幸先よく2学期がスタートしてから子どもたちはたくさん話しかけてくれた。たくさん話すことができた。

そしてつぎは「あんまりしゃべってない子」だ。

自分の成長?子どもたちのおかげ?

なんだろう。時折感じる、

子どもたちにスーッと入っていくこの感じ。

スポンジのよう。

 

学期がはじまってすぐだからだろうか。

自分の語りが子どもたちに伝わるようになったからであろうか。

 

ちょっと怖い気もする。

今なら、私が非常識なことを言っても聞いてくれそうな気がする。

それくらいスーッと入る。

 

自分の感覚が疎くなってしまいそう。

 

ふと、ある年の担任の頃を思い出した。

あの、何をいっても反発してきそうな感じ。

あんまり受け入れてもらえない感じ。

正面から攻めてもダメ。

楽しくしようと試みてもダメ。

いろんな実践を真似てみてもダメ。

 

もしかしたら、子どもたちと信頼関係を積み上げてきたかどうか、なのかもしれない。

あの時の自分はどうだっただろうか。上から何かを押し付けていなかっただろうか。

子どもたちに本当に納得のいくような話をしていただろうか。

 

溢れるくらいの本気だった。けどダメだった。

 

 

 

今は、どうだろうか。

そこまで本気にならなくても、子どもたちが受け入れてくれているように感じる。

肩に力を入れなくても、子どもたちとワイワイやってられる。

自分が彼らと信頼関係をつくってきたから?

それとも子どもたちが極めて素直だから?(過去の子たちを否定しているわけではない)

 

自分が成長したのか、子どもたちのおかげなのか、わからない。

いや、子どもたちのおかげだろ。自分がたいして変わってない。

だからちょっと怖い。次の環境でうまくいくかどうか。

 

今のこの環境にいられることを幸せと思い、明日を迎えたいな。

学習指導要領

来年度から学習指導要領が変わります。

読んでいると「今、子どもたちが学んでいることは、10数年後に直結している。自分たちの役割は、とても責任のあることだ」と感じます。切実感です。

もちろん、そんなことを表に出すことはないけれど、色々考えていると「これでいいのか」と思うことが次々浮かんできます。でも自分にできることをするだけです。

ビンゴ

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昔先輩に教えてもらったアイデア?実践で、「名前ビンゴ」というものがあります。

5×5のマスにクラスの子の名前を書き、後からクラスの子の名前を順不同で読み上げ、ビンゴを行うというものです。クラスの子の名前を書く時に、「会話をしたら、サインをもらう」という約束にしておけば、ちょっとした関わりを作る遊びになります。

 

今日は、久しぶりの登校。しかも雨。

朝、学校に来る子どもたちはどんな気持ちで学校に来るでしょうか。ワクワクしている子、だるいなと思っている子、ちょっと不安な子・・・色々でしょう。でも、せっかく来たのに、誰とも話ができなかったら、がっかりだと思います。

 

今年は、そんなことを考えながら、朝来た子からこのビンゴをしてみることにしました。「朝来たら、先生のところにおいで」と黒板に書き、来た子と一人ずつ話をしました。久しぶりに私に会って、照れくさかったり、緊張したりしている子が多かったですが、会話をしていると少しずつほぐれてきたようでした。そして、ビンゴカードをわたしました。

 

ビンゴカードをもらった子から、会話がスタートして、人数が増えてくるとワイワイ盛り上がっていました。男子と女子で少し恥ずかしそうに話している姿もみえました。一人になる子がいないか、少し不安でしたが一学期に積み上げてきたことが残っていたようで、みんな楽しそうでした。

 

朝の時間だけでは時間が足りなそうだったので、夏休みの課題を集めている時間も行いました。いつもだったらこの時間は子どもたちを待たせるだけになってしまうのですが、子どもたちはビンゴカードを埋めるためにワイワイ盛り上がっているので、全然無駄になりませんでした。

 

ビンゴの景品は、もらったら嬉しいけど、羨ましいと思わないものにしたので、笑いながら終えることにしました。今日の振り返りジャーナルには「久しぶりにみんなに会えてよかった」と書いている子が多かったです。

 

今日のアイデアがとてもよかったかどうかわかりませんがいいスタートは切れたかな?子どもたちが「学校いいところだな」って思えるようにこれからも努力したいです。

 

 

そして、力をつけていくよ。生き抜くための。

夏休みが終わる

さて、夏休みが終わります。

もう2学期がはじまっているところ、9月からのところ、色々なようですが、

私の勤める自治体は明日からです。

 

ネットを見ていると、「学校行かなくてもいい」「別の場所で始業式をしよう」などという投稿を見かけます。

 

夏休みあけは、子どもが自殺数が増える。それを何とか防ぎたい。

 

その通りだなと思います。そして残念にも思います。

 

本来なら、子どもたちに「学校」=「苦しいところ」にしてしまっている

「学校」が変わらなければいけないのですから。

でも、学校が変わるスピードは遅い。

学校が変わる前に、周りが子どもたちを救おうとしているのは、有難いことだと思います。

だからといって、学校が子どもたちが苦しんでいることに目を向けないのは、違う。

 

ただ、苦しんでいる子を無視しているわけではないと思います。

子どもたちを苦しめていることに「気づいていない」ことが問題だと思います。

「子どもたちが学校に来る」のが当たり前になっていること。

「子どもたちの夏休みは楽しい時間」「宿題を終わらせてくる」のが当たり前になっていること。

授業、学級、行事、教師の言葉かけ・・・色々な当たり前によって、どこで子どもたちを苦しめているか、「気づいていない」ことが多々あると思います。そして、それは私にも言えることです。

 

 

ひとまず、明日は「よく来たね」という気持ちで、子どもたち一人ひとりと話をしようと思います。

そして、これからの2学期の学校生活が楽しみになるような、1日にしたいなと思います。

さあ!

 

カメンライド

先日息子が4歳になりました。

 

息子は今年1年間、仮面ライダーにはまりました。2018年の仮面ライダーは「仮面ライダージオウ 」といって、90年代に始まった「仮面ライダークウガ」から数えて20作品目です。「平成仮面ライダー」の20作品目でもあるこのドラマには、過去の「平成仮面ライダー」が登場し、その力を借りることになります。

 

私は仮面ライダーをまともに観るのは、ジオウ が初めてでしたが、おかげで過去のライダーのことを知ることができました。息子のお気に入りは、「ディケイド」10作品目のライダーで、ジオウにも度々登場します。「カメンライド!」と息子は連呼します。

 

今日は、「仮面ライダージオウ 」の最終回であり、かしいかえんで、「仮面ライダージオウ ショー」があるということで、最終回を観た後、かしいかえんに行きました。

 

「ジオウ」に出てくるメインライダーは、「ゲイツ」と「ウォズ」ですが、今回のショーには、「ドライブ」のライダー達も出演していました。主演、竹内涼真のカッコいい「ドライブ」のファンは多く、「ひとっ走りしようぜ」の決め台詞に「年齢層高めのファン」達が大盛り上がり。

 

その後、まさかの「ディケイド」と「クウガ」まで登場して、大盛り上がり。ショーの後の写真撮影会では、ジオウ を無視して、ディケイドと写真を撮ってもらいました。

 

完全に仮面ライダー 一色の1年間。
子どもと一緒に楽しませてもらいました。
そして、このディケイドとの出会いは、ある子の人生を左右することに。。ま、この話はもう少し後に分かる人にはわかります。

 

さあ、あと少しで2学期だ。

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今、私にできること

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福岡フォーラム以来、久しぶりの学習会。

フォーラム来て下さった方々が、足を運んでくださいました。

 

福岡市内だけでなく、福岡県内、近県からも来てくださる方が多かったです。

 

ただ、北九州、糸島、筑紫、筑後筑豊と、それぞれ地域で『学び合い』を実践している方はいるものの、その方々がつながって「面」にはなっていないようです。

 

学びたいけど、学ぶ場がない!

学ぶ場をつくるには勇気がいる!

 

そういう声も聞きました。

 

「よし、それなら自分がすればいい!」

思いつきで行動する、私。

セミナーをたくさん企画してきた身としては、わりとできそうな気がします。

 

第一弾は、久留米!

声をかけたら、いい感触でした。

これからまた楽しみです。

いったい何を目的に

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※今日の投稿では、「学力テストの点数」を「学力」とします。

 

今日研修で聞いた話は、「家庭環境と学力の相関」でした。

詳しいことを書くと誤解を招くので避けますが、今日の話の中にすごくひっかかる話がありました。

こんな話です。

 

「小学校の先生が・・・な子どもたちの学力を底あげすれば、中学校以降の勉強についていけない、ということは減る」

 

 

そもそも「ついていけない」授業するからよくないのでは・・・。

みんな同じ内容を同じペースで学習するっていう大前提があるから、落ちこぼれが生まれるんじゃないの。

クラスの中でそれぞれが全然違う内容とペースで学んでいたら、「ついていけない」はなくなる気がする。

 

また、これ聞いて周りの先生はどう思うんだろう。「もっと学力をつけなければ」と思うのではないか。

「学力底上げ=子どもを救う」と単純に思ってしまうのではないか。そして、学力低い子にもっと宿題をさせたり、課題を増やしたりするのでは。そんなことをしても、逆効果だってことは、明らかなのに。余計に学校にいく気がなくなるよ。

 

『学び合い』で目指していることは根本的に違うんだろうな、と思った。

学力の低い子を底上げが目的なのではなくて、学力の低い子も仲間と一緒に学べることが目的。

しかも結果的に後者の方が学力が上がってしまうんだよな・・・。

 

思い出を力に

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過去のクラスの写真やビデオを観ました。

懐かしいなあと思うと同時に、「自分のクラスの子どもたちとクラスのことが好きだった」ことが

感じられました。多分、毎年色々なことを想いながら写真やビデオをまとめていたんだろうな、と思います。

 

当時の子どもたちはもう大きくなって、中学生とか高校生です。

私のことやクラスのことはもう忘れているでしょう。

でも私にとっては、彼らと過ごした時間は私の人生の中で大事な思い出です。

 

それらの思い出の積み重ねの先に、今の自分があること

学校の先生やってて、実はすごく人生を充実させてもらっていたことに改めて気づきました。

 

今年のクラスもいいクラスです。まだまだたくさん思い出ができそうです。

それがとても貴重なことであり、担任をさせていただくことに、感謝しないといけないなと思います。

さあ、二学期まであと少し!