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文学教材

国語の学習で、文学教材を扱っています。

単元のめあてに「すぐれた表現を味わう」とあります。

 

私はこの文を読んで、「うわー」と思ってしまいました。

 

おそらく文学好きな方が作ったのかなー

こういう読み方ってかなり難しいのになー

なんて思ったからです。

 

子どもたちに聞きました。

「すぐれた表現って何?」

「味わうって何?」

 

子どもたちは「へ?」という顔をしてました。

おそらくこういう国語の文学教材独特の単元のめあてに、ついて深入りすることなかったのでしょう。

 

かつて私も小学校の国語では、登場人物の気持ちを読み取るとか作者の表現を素晴らしさを知るとかという授業を受けてました。

 

それから中高と国語の成績が一気に落ちました。おそらく好きなように読むクセがついていることに気づいてなかったんでしょう。大学の国文学科に入ってからやっと気付きました。

 

私の解釈では、

小学校の国語科では「登場人物の気持ちを読み取りましょう」的な授業と話を構造的に読む授業を混同しているのではないかと思います。

 

前者は、純粋に物語を楽しむ子どもを育てるためにはいいんですが、論理的に作品を分析する力はつかないと思います。だってどんな解釈だってありなんですから。

 

「すぐれた表現」なんて、何とでも言えますよね。本人がそう思えば、「すぐれた」なんですよ。

 

「味わう」ってねぇ。小学生の子どもが作品を味わっていたらびっくりですよ。夏目漱石とか

芥川龍之介とか明治以降の文豪とか、昭和初期までの文学を読んでから、何となくわかってくるものだと私は思うんですよね。

 

もちろん物語の表現を味わえる子どもを、育てたいってのはいいですけどね。

 

 

ま、いろいろ考えることはあるものの、

私はいろいろ深入りせず、

教科書通りに授業しています。

それでも十分授業になるし、

時間通りに終わるし、

ちゃんと指導要領をクリアしてますから。