おに先生のブログ (noteに引っ越しました)

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訪問

昨日はこのブログを書いているF先生にお会いしました。このブログからは、様々なヒントや、刺激を与えてもらってます。

 

http://manabitudukeru.seesaa.net/article/456029059.html

 

このブログを知って、F先生のことは、ずっと前から関心を寄せていたんですが、直接会ったこともないのに、インターネット上で繋がってもなあと思っていました。しかし今回お会いするチャンスがありそうだったので、思い切って声をかけてみました。幸い、快くOKして下さり、なんと教室でお話を聞かせて頂けることになりました。

 

 

この訪問に合わせてF先生のブログを1年間分ほど読み、自分なりにまとめをおこなっていました。記事を読んだだけでも、おそらく自分の周りにはいないような実践をしている方であり、教育についてものすごく考え続けている方だということは、わかるんですが、はじめてあったときにどんなことを聞いていいのか、どんな考えをお持ちなのか分からないと、話にならないし、そもそも失礼だろうなと思ったからです。

 

ブログのまとめの作業をしていると、その内容の濃さに圧倒されて、ただただ驚くばかりでした。なおかつ、自分が今まで曖昧にしてきたことや、「その通りだ」と思うことがたくさん書かれていてよりお話を聞いてみたいという想いがつのりました。

 

はじめまして

予定よりも早く到着した私たちを歓迎して下さり、教室へ。普通だったら、簡単に自己紹介をしたりとか当たり障りのないような話を聞くことが多いとは思うんですけど、出会って5分ほどで、F先生がどんな子どもたちを育てていきたいか、そのために教師はどうあるべきか、語ってもらいました。

 

引用したブログの記事も書いているように、F先生は私よりも2年ほど前に『』に出会い、実践をはじめていたそうです。そのなかで様々な迷いや、悩み、そしてどんな子どもたちを育てていくか、考え続けていたそうです。

F先生は優しい口調で語りました。「自立した子どもを育てたいよね。いつでもどこでも、誰とでもでも生きていける子ども。それって学び続けることができる子どもなんじゃないか」とおっしゃっていました。 

 

「学び続ける子ども」を育てるためにどうするのか。

『学び合い』ではよくわかっていないのに「わかった」ことにしている子って結構いると思います。それは、わかってないことがわかっていないのか、わかったふりをしているのか、様々だと思いますが、そんな子たちがちゃんとわかっているようにするためにどうするか。F先生は「書く」ことで可視化し、分かっているか明らかにすることを目指したそうです。確かに、F先生のクラスの子の学習プリントを見せてもらったら、子どもたちはものすごい量を書いているし、それがちゃんと足跡として残っていました。

 

話が少し変わりますが、子どもたちが「学び続ける」ために必要なものってなにかというと、「目的、仲間、成長の実感」と「失敗していいこと」とおっしゃっていました。この「書く」による可視化は、子どもたちに「成長の実感」を持つことができると思いましたし、何よりF先生が「伸びているね」「かしこくなっているね」という声かけを行っているそうです。そんな声かけを行うためにも、やはり見てわかるものが必要でしょうね。

 

子どもたちに書かせることは多くの学校、学級、授業で行われているとは思いますが、ここまでしっかりとした意図があっての「書く」のお話ははじめて聞きました。

 結局根底にあるのは「学び続ける子ども」という理想があるからではないかと思います。

 

書く時間の確保のために「カリキュラムマネジメント」

カリキュラムマネジメントの話は私もまだ全然分かっていないので、このブログで書くのはやめておきますが、国語の教科書で学んだことを、社会の学習にそのまま生かし、社会の学習では単元の終わりに新聞が完成しているそうです。実際に見せてもらった社会の新聞もすごい質で、驚きました。

 

『学び合い』の持続モデル

F先生は、『学び合い』のイノベーターの方々が、うまくいかなかったり、どんどん離れていったり、姿を見てきたそうです。『学び合い』を知る方としては初めてきくような話もありました。『学び合い』の「さあどうぞ」を言うのが一般の方ではなく、教師である必要なのは何か?確かにその通りだと思います。つまり、「さあどうぞ」の前には、子どもたちが「学びたい」と思わせることが必要ですし、子どもたちが「どう育ってほしい」と願う「人の在り方」が必要だということだと思います。

 

F先生は、「学び続ける子ども」を育てるために、常に試行錯誤し、進んでいっているんだと思います。時折子どもへの関わり方を話していましたが、たったそれだけでも「人の在り方」が伺えました。子どもたちに伝わる言葉、子どもたちに伝える言葉、子どもたちに願っていること、そのためにどんな勉強をすべきか。常に考え続けてきて、今があるように感じました。『学び合い』の持続モデルはここにあるのではないかと思います。

 

中途半端に子どもたちに「学ばせている風」でうまやくいかない。

「全員達成」だけでもうまくいかない。

私も薄々感じていました。そしてその答えがここにあるような気がしてやってきました。それは間違いではなかったと思います。

 

自分はこれからどうあるべきか。

F先生のやり方を真似するだけではうまくいかないと思います。

結局自分がどんな子どもを育てたいのか。

それは、自分の主観ではなく、子どもにも保護者にも、周りの教師にも納得してもらえるものでなくてはいけない。今すぐにそれを決めて、動くのではなく、子どもたちの姿からそれを見出していくのもいいとは思いますが、「学び続ける子ども」というのは私にとってとてもよい目標になりそうです。

 

ああ、子どもたちの様子を見てみたいし、もっと話を聞いてみたい。

でもそれ以上に自分自身の考えをもっと深めないといけない。

だって「はいどうぞ」というのは私ですから。