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夢は何ですか

♪夢はなんですかと聞かれることが~この世で一番こわく思えた

 

長渕剛の歌にあります。

 

私が小学生の時、「将来の夢」ということを聞かれたとき、なんて答えていたか

定かではないですが、何か目立とうと適当なことを言って気がします。

 

それ以降、小中と何度となく「将来の夢」を聞かれる機会がありましが、

どれも中途半端にしか考えていませんでした。

というより、そんなものなかったです。

 

小学生のころは、日々遊ぶことと、学校に行くだけで十分だったし、

中学生のころは、友人関係と部活でいっぱい一杯でした。

気づいたら受験が近づいてきて、

ある高校に進学することが「夢」みたいなものになっていました。

 

結局その高校に行けず、別の高校に行くことになりましたが、

そこでも部活にあけくれて、

気づいたら進学のことを考える時期になりました。

 

ほぼ中学生の時と同じ発想+北海道という土地にあこがれがあって

北海道の大学に行くことが「夢」になっていました。

 

一浪して入学した北海道教育大では学校の先生を目指す人たちがたくさんいましたが、

教師を「夢」見ていたわけでない自分はまたしても日々の生活だけのことを考えていました。

 

在学中に、いろいろな出会いがありましたが、

その中でも「国際理解科」「音楽科」の人たちと出会い、いろいろ話をしていると、

全然大学に入学する目的が違ってとても刺激を受けたと思います。

 

音楽科の人たちは、音楽でプロになろうとする人、音楽を追求したい人、音楽が好きな人…いろいろな目的で入学してきた人たちです。(中には違う人もいましたが)高校時代から、自分の目指す道を決めて、入学してきているわけですから、モチベーションが全然ちがいました。

 

みなさん、とてつもなく努力をしているのですが、音楽だけで生活していくのは、ほんの一握りで、「夢」ばかり追いかけても現実は厳しいんだ、ということを聞きました。

 

実際に卒業してからは、学校の教師になったり、別の仕事をしながら音楽活動をしている人が多いようです。

 

また、国際理解科の人たちもモチベーションが違いました。

私は大学3年の時に、留学生と仲良くなってから、留学生が集まるサークルなどに参加させてもらいました。その時、国際理解科の学生が、外国人たちと楽しくコミュニケーションをとったりしているのを見て、とても驚きました。

ほとんどの学生が「○年生のときに、~の国に留学する」というプランがあって、

それに向けて、日々生活している人が多かったです。

 

卒業してからも、そのモチベーションの高さは変わらず、様々な場所で活動している友人が多いです。

 

さて、

私はというと、北海道に来ることが「夢」みたいなものでしたから、入学した後は、何をしたいか分からず、日々を過ごしていました。

「何かしなくては」という思いがあったので、いろいろ活動をしていましたが

結局宙ぶらりんだったと思います。「自分探し」でもしていたのでしょうか笑

結局、教育実習で過ごした5週間が、自分の将来を決めることになりました。

といっても、その後またふらふらして本気で目指すようになったのは、

大学を留年(笑)してからなんですが。

 

私は、「夢」を持ちたいという願望はありました。

どこからともなく入ってくるんですよね。スポーツ選手などが

「夢をかなえよう」ということを話しているのが。

それ自体はとてもステキなことです。

「夢はプロ野球選手です」

私はそんなことを夢見る子どもを応援します。

 

しかし、「夢」を追いかけることに捉われてすぎてもどうかな、と思います。

また、「夢」がなくちゃいけない、と押し付けることもどうかな、と思います。

 

だから教師として、子どもたちに語るときは、

「夢」をもっていても、持っていなくてもいいから

「どんな人になりたいか」はいつも考えていてほしい、と話しています。

 

私の人生なんて、子どもたちに全然参考にもなりません。

偉そうに語ることなんて、全然ありません。

20代の前半にやっと、将来の自分のことを考え出した人間です。

私の時代はまだそれでもよかった。

でも今の子どもたちは違うそうです。

将来は私のように、中途半端に「夢」を抱いていては、

就職もできず、厳しい生活を送らないといけなくなります。

 

下手に「夢を持て」なんて軽々しく言えません。

「どんな人になりたいか」ということをしっかり考え、

自分の将来を見据えた学校生活を送ってほしいと思います。

もちろん、すぐに、とは言いません。

小学3年生に話をしても、理解をしてくれる子はそう多くないでしょう。

 

でもそれを考えるときが来たとき、「ああ、そういうことか」と思い出せるよう、

種をまいておきたいと思います。

そして、それができるのが『学び合い』だと私は考えています。