おに先生のブログ

小学校教員 学校教育 授業 学級経営 『学び合い』 英会話 子育て 吹奏楽・器楽            

『学び合い』とは

 

f:id:f-manabiai:20200505193115j:plain


【『学び合い』とは】

 

『学び合い』とは上越教育大学教職大学院教授 西川純先生が提唱する教育理論です。

 

 第一は、「学校は、多様な人と折り合いをつけて自らの課題を達成する経験を通して、その有効性を実感し、 より多くの人が自分の同僚であることを学ぶ場」であるという学校観。

 第二は、「子どもたちは有能である」という子ども観。

 第三は、「教師の仕事は、目標の設定、評価、環境の整備で、教授(子どもから見れ

 ば学習)は子どもに任せるべきだ」という、授業観。

 

 

 ※第三の授業観は、学校に限られるため、西川先生はこの観のことを最近発信していません。

 

『学び合い』関連の書籍はたくさん出版されていますので、まずは以下の本を読むことをおすすめします。

 

クラスがうまくいく! 『学び合い』ステップアップ

クラスがうまくいく! 『学び合い』ステップアップ

  • 作者:西川 純
  • 発売日: 2012/07/19
  • メディア: 単行本
 

 

以下、私なりに考える『学び合い』について書きます。

 

【私になりの考える『学び合い』とは】(2016年時点)

 

 

 『学び合い』の肝は「一人も見捨てない」です。

唯一子どもたちに教えることです。そのため子どもたちに何度も語ります。

 

授業で『学び合い』を行うときに、教師が行うことは「語ること」「目標の設定」「可視化」「評価」です。

・「語ること」…『学び合い』を行う意義を学校観から語ります。

・「目標の設定」…授業であれば、目標を設定します。その際にその課題をメンバー全員達成することと、「一人も見捨てない」ことを語ります。

※授業であれば子どもたちの立ち歩きを推奨します。

・「可視化」…『学び合い』の考え方にふさわしい言動をしている子どもをほめて価値づけします。のぞまない言動や間違いに対して、それとなく大きな声でつぶやきます。課題の達成状況が分かるように、名札などを準備します。

・「評価」…課題が達成できたか、確認します。その際に学校観から「人としてどうであったか」語ります。

 

これをあらゆる教科、学校生活で行うことが『学び合い』です。

 

簡単に例をあげれば、

 

この問題の解き方をみんなが分かるように説明できるようになってね。うろうろしてもいいよ。分からなかったら周りに聞いてもいいよ。時間は30分まで。全員が「わかったら」おわりです。ちゃんと最後に「わかったか」かくにんするからね。はいどうぞ。

 

こんな感じです。黒板も書きませんし、まとめもしません。

「ミニ先生」のように教え合う学習に似ていますが、ちがいます。

教える相手が「仲良し」とは限りませんし、教える子がいつも同じはありません。

 

この『学び合い』によって

・勉強が楽しくなる。

・成績があがる。

・友達が増える。

・子どもたちが仲良くなる。

・子どもたちが仲間になる。

・いじめがない。

・不登校の子がいない

・学校に馴染めなかった子がなじむ。

・「支援が必要」だと言われていた子が全く支援がいらない。

 

という効果があります。

私はこれ以上の教育実践をいまだ知りません。

『学び合い』がもっと世に知られ、広まることを願っています。

 

 【2020年4月に追記】

f-manabiai.hatenablog.com

 

 

【補足】

私が『学び合い』に出会って、三つの観を読んだとき

「わかった気」になりました。

それが腑に落ちるためには、時間と根気が必要です。

 ①すぐに腑に落ちて、すぐに『学び合い』ができる。

 ②なかなか従来の授業観に縛られ脱却できないが、次第にわかる。

 ③理解できない。

おそらく、3つのパターンがあると思います。

私は②でした。時間でいえば、わかりだしたのが1年。

腑に落ちだしてきたのが、2年。

奥の深さを実感してきたのが3年。

そのくらいの時間を要しました。

 

「一人も見捨てない」という考え方は、

最初は「いいねえ」とか「当然じゃないの?」と思えるくらいでした。

だから、はじめに子どもたちに語るときも簡単に

「一人も見捨てないんだよ~」なんて言ってました。

今ではこの「一人も見捨てない」がどれだけ温かく、厳しいことか痛感しています。

もしかしたら一年そこらじゃ形にならないかもしれません。

ゴールははっきりいって私もわかりません。しかし、いつまでも求め続けることに意味があります。

 

授業で『学び合い』を行うことにかなり抵抗があると思います。

なぜなら、板書はしない、ノートはそんなに重要視しない、まとめはしない

子どもたちは離席する、遊んでいても注意しない…

今までの「授業」とはかけ離れています。

最初は、板書もしましたし、ノートもきれいに書かせましたし、

まとめもしましたし、離席がいやでしたし、遊んでいる子を注意しました。

でもそれが次第に必要ないことに気づいてきます。

子どもたちを信じてさえいれば、すべていりません。

子どもたちをどこまで信じられるかが、鍵になります。

 

最後に、『学び合い』で成長するのは教師である自分自身です。

教師が成長すれば、語りが変わります。その語りを支えているのは

教師としての「心」です。

『学び合い』で最も肝心なのは、「心」です。

だからとてもとても奥が深い。自分の人間性が勝負なんです。

年齢も経験も全く関係ない。

そして、その「心」で語ることで、子どもたちが変わります。

本当に子どもたちってすごいなとか

子どもたちの成長ってすごいなとか

感動することが増えました。

そして子どもたちが「仲間」になりました。

それだけで教師として幸せなことです。

『学び合い』で気づくことができました。