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先輩の教え

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新任から4年間、毎朝学校のどこかを掃除していました。

最後の1年間は玄関を掃除していました。

きっかけは、新任の時の教頭先生。

「若手のうちに、学校のために何か一つでもすると見えてくるものがあるよ」

という言葉から。

 

当時の私は素直ではなかったので、「なんでそんなことまでしなきゃいけないんだ」と思いながらも、

それで反発する理由も立場でもないので、渋々やっていました。

 

そのうちにその掃除が当たり前となり、最後の1年間は玄関掃除をしていました。

この頃くらいから「自分は学校のために少しばかり貢献している」という自信が生まれました。

毎朝掃除していると「えらいね」「ありがとう」と同僚たちから声もかけられて承認欲求を少し満たされつつも、日課になると対して苦痛でもありませんでした。

そしてつぎの学校に異動しました。

 

その学校では朝のお茶出しがありました。たいてい若手がやっていました。

私はもう「若手」という年ではありませんでしたが、朝来るのは早かったので、時折お茶出しをしながら

朝来ているメンバーと雑談をしていました。案外その時間が楽しい時間でした。そしてつぎの年からは管理職も代わり、そういう風習はなくなっていきました。

 

『学び合い』を実践するにあたって、管理職をはじめ、周りの同僚から理解を得られることの重要性を考えるようになりました。なにせ、いろんな人たちが参観に来ますし、ヘンテコな授業と思われたくなかったからです。

そのためにしようと思ったことは、掃除です。

1年間のブランクがありましたが、前の学校でやっていたこともあり、大して抵抗感はありませんでした。

それから毎日のように掃除をするようにしました。すれ違う同僚たちも「ありがとうございます」などと声をかけてくれました。急に何をしてるんだ、と思ったことでしょう。

 

また、朝早く来ている子たちも巻き込んで掃除をするようになりました。連続◯日と画用紙に書いて、意欲づけもしました。私自身も毎日続けるためでもありました。結局200日ほど続きました。

 

現在は、子どもたちと一緒にすることはなくなりました。しかし、玄関が汚れていると、気になるので、すぐに掃除をするようにしています。ほぼ毎日ですが続けています。今日は、台風あけだったので、落ち葉が散乱していました。それを集めました。結構時間がかかりましたが、子どもたちの玄関はきれいになりました。

 

 

今、こんなことをしているのは、子どもたちに言っているからです。

「自分のできること、クラスをちょっとよくすることをしようよ」

子どもたちにこんなことを言っているんですから、自分もできないといけないな、と思っています。

だから職員室で。校内で自分のできることをしています。

 

もう何年も掃除をしていて、ただ横を通過していく同僚を見るとなんか心がざわつくのは私の器の小ささでしょう。私も新任から3年間は、渋々やっていましたし、自分から進んで何かを手伝おうとしていませんでした。

また、異動してきてからも、自分が周りをよく見て行動しているか、といえばそうでもないと思います。

 

でもやっぱり思うんです。

新任の教頭先生は、これを伝えたかったんでしょう。

「みんなのちょっとした心遣いが周りをよりよくする」

 

私もいい形で伝えられたらいいな、と思いつつ、黙々と毎日掃除をしています。