原点(欲求)
おそらく私の原点は
「教え子たちが勉強を分かる・できるようになって、学校が楽しい、と思ってほしい」
なんだと思います。
もっと、シンプルに言えば
「教え子たちが可愛い」
なんだと思います。
教員3年目までは、自分の授業と個別指導で子どもたち一人ひとりの勉強を分かる・できるようにしようと思っていました。一方で授業が上手になってきて「先生の授業わかりやすい」という声に喜びを感じてしまい、「自分が満足する授業」を求めるようになっていました。
そんな時に『学び合い』に出会いました。もちろん、「自分が満足する授業」を求める気持ちは変わらず、『学び合い』はそれにプラスになるくらいに思っていました。
それから1年間『学び合い』を実践して、よい感触は得ていたものの、やっぱりメインは自分。自分が満足したい授業は『学び合い』ではなく、私が行いました。その証拠に、当時の板書の写真がよく残っています。
次の年、ある子が「今日の社会の授業だりい」と言いました。
私はその授業の教材研究・準備を十分に行ってすごく自信のあった授業だったので、
はじめその言葉を受け入れられませんでした。
しかし、その子の「だりい」によって、自分が満足する授業をしているのであって、子どもたちを満足させることできない。ことに気づきました。薄々感じていた私は、それ以降、ほぼすべての授業を『学び合い』で行いました。
それができたのも、「教え子たちが勉強を分かる・できるようになって、学校が楽しい、と思ってほしい」私の原点だったからだと思います。自分の満足する授業を捨てることができました。
そしてそれは、今日の日まで変わっていません。
やはり原点なんだろうな、と思います。