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やり方・考え方・在り方・生き方②

 私が、『学び合い』の会に参加するようになったのは、7年前です。ちょうど会がはじまってすぐの頃でしたが、参加人数は数人。先輩たちの話をずっと聞いている、という会でした。

しかし、話を聞いているだけなのに、「そうか」と思うことだらけでした。おそらく、「在り方」の話が主だったからだと思います。私は『学び合い』に出会った時に「やり方」を示した本、「『学び合い』ステップアップ」を読んで、実践をはじめました。この本には「在り方」も載っているのですが、「やり方」は素直に受け入れられても、「在り方」はすぐに納得できるものではありませんでした。

 

 

例えば「子どもは有能である」という考え方を、もとに「子どもを信じる」という在り方を

本では求めていますが、遊ぶ、ふざける、学んでいない子たち対してそのような「在り方」はできませんでした。しかし、『学び合い』の会に参加して先輩たちと話し、自分のことを話す中で、自分の「在り方」が磨かれていった、と思います。

 

つまり私は福岡の会で『学び合い』本来の「口伝」による学びを行なっていたのではないか、と思います。そして、「『学び合い』の会がフリー トークが多い」ことの理由はこれです。

 

数年間『学び合い』の会に参加し、フリー トークを重ねることで、自分自身の「在り方」も変化した、と思います。特に「一人も見捨てない」については、先輩たちからたくさんのエピソードを聞き「自分の器は小さい」とよく感じていました。一方で『学び合い』の会でいつも話をしていることが「フワフワする」という感覚を持つようになりました。つまり「結局、何か得られるものはあったのだろうか、すぐに授業に生かせるものはあったのか」と考えるようになったのです。

 

そこで、はじめたのが「ビギナーズセミナー」です。

『学び合い』の会で「考え方」や「在り方」を学び、

ビギナーズセミナーで「やり方」を学ぶ。

二つの学ぶ場があるといいのではないか、と思いました。

 

f-manabiai.hatenablog.com

f-manabiai.hatenablog.com

 

このビギナーズセミナーは、個人的にとてもいい経験にもなりました。

その後行われた教室『学び合い』フォーラムの開催につながりましたし、

若手の実践発表を交流する機会にもなりました。

また、遠くから講師の先生も呼ぶ、ということも行いました。

 

しかし、五回目の時に気づくことがありました。

「あれ、『学び合い』の学習会なのに、一斉講義みたいになっているぞ・・・」

そうです、いつの間にか「やり方」のみを伝える会になっていたことに気づいたのです。

もちろん、「やり方」から「在り方」「生き方」を学んだ自分としては、

それが悪いことではない、と思いましたが、『学び合い』を初めて知った人にとっては、

「こうすれば『学び合い』なんだ」と誤解を招くことになるかもしれません。

 

現に「『学び合い』を実践している学校」に視察に行った時に、「これは『学び合い』じゃない」と思うことがありました。おそらく「やり方」は似ていても、「在り方」が違う、とわかったからだと思います。それから、また月一回の会のみに戻りました。月一回の会の前後でうまくいかなかったことや悩んでいることを話すことは、まるで『学び合い』の教室のようだったと思います。そう、『学び合い』の会は、参加者が『学び合い』を体験しながら『学び合い』を学んでいる」ことに気づきました。

 

福岡『学び合い』を学び合う会

 

と名付けているのは、ちゃんと訳があったんだ、とこの頃気づきました。

 

 

③つづく