このかけがえのない時間を大事にしているか
息子が誕生日でした。
妻が料理とケーキを準備してくれて、お祝いしました。
息子が欲しいものを買いにいって、もらったプレゼントを手に持って写真を撮って
「ハッピーバースデー」をうたう。
まあ、よくある家庭の光景なのではないでしょうか。
我が家では、いや僕が、なのかもしれませんが、息子の誕生日に
昔の映像を流すようにしています。
当たり前ですが、過去の息子の姿がそこにあります。
目の前の息子とは全然別人です。別の世界の様子のようです。
大人になったら、1年前も2年前も大して変わりませんが、
子どもの1年、2年は全然ちがう。
昔の映像や写真を見ていると少し悲しくもなります。
「この時の息子はもういないのか」と。
子どもたちに朝の準備をして、保育園に行って、家事をして、仕事をして、帰ってきて
寝る準備をして、自分も寝る。休日はほどほどに自分の時間も過ごしながら、息子をどこかに連れていったり、遊んだりする。
いつのまにか「ルーティン化」しているようにも思います。
また、「子育てと仕事の両立」とかいいながら、正直仕事が頭から離れない自分がいるように思います。スマホを触っている時間が長いように思います。
そんな日々を過ごしている中で、時々息子の過去の映像や写真をみるたびに、
「本当に自分はこのかけがえのない時間を大事にしているのか」
「このかけがえのない時間を後悔しないか」
と思います。
でもやはり、忘れてしまうんですね。
大事なことだと分かっているはずなのに。
だから、僕はビデオを取り続け、写真アルバムを作り続けています。
親のエゴとか、子どものためにとかではなく、自分自身のために。
こんなにかけがえのない時間を無駄にするんじゃねえ、と自分自身に言い聞かせるために。
でもやっぱり忘れちゃうんですね。自分のにとって何よりも大事なことだって
わかっているのに。
ちょっと前に観た「えんとつ町のプペル」を見て、ルビッチの父ちゃんに
憧れました。いい父ちゃんだな、って。
本当に僕は息子に何かを残しているんだろうか。
いや、ちがう。自分が「いい父ちゃん」と自信を持っていえるかどうかが、大事。
でもまだまだ、時間がかかりそう。
こんなことを思わせてくれるだけでも、ありがたいよ。