「ICT活用推進」が頭打ちだと思うワケ
「ICT活用推進」は今まさに多くの学校が取り組んでいるところかと思います。
あくまで個人的な所感ですが、おそらく「ICT活用推進」は
ある一定以上進まない
と思います。本当は「ICT活用推進」の流れで学校教育が根本的に変わることを願っていましたが、残念ながらそう簡単にはいかないようです。
その原因は「そもそも何のために」すなわち目的思考が十分じゃないから。
端末の持ち帰りが進まないのは、「何のために持ち帰るのか」「家庭学習は何のためにあるのか」が定まっていないから。
授業での活用が今ひとつなのは、いつまでたっても「何のための授業」かはっきりしていないから。教師が主語の時点で、教師が一律に同じことをやってる時点で、ICT活用なんてする必要はない。「子どものための授業」ならとっくに個別最適な学びに進むはず。そうならないのは、結局教師が主語だから。
校内研究が今ひとつなのは、校内研究自体が目的になっているから。
「研究授業は何のためにあるか」が共通認識されていないから、負担がどんどん膨れ上がる。
子どものためになっているかもわからないのに「子どものため」でやることを増やし、
勤務時間をオーバーしているにもかかわらず「教師のスキルアップのため」で削ることができず、見えと思い込みの詰まった授業を公開し、後には疲労感しか残らない。
デジタルシティズンシップという新しい言葉に注目するのはいいけど、
そもそも「学校のきまり」が押し付けばかりのルールであることを見直さない限り、
先生の話を黙って聞いて、言われた通りに動くような学級経営を見直さない限り、
何の意味もない。
それでもまだ学校をよりよくしたい、何かできるのではないかと希望を持っている部分もありつつ、やっぱりやるせない気持ちにもなる。
あせらず、くさらず、したたかに。
志を高く語り続け、仲間を集めるしかないね。