授業中が「ヒマ」になる「いい状態」
最近になって『学び合い』をしている子どもたちの姿を見ながら
「あ、だいぶいい状態になってきたな」と感じるようになりました。
「いい状態」というのは、感覚的なものなので、「どういう状態?」と言われると説明しにくいのですが、要は「子どもたちが勝手に学び合うようになり、教師がヒマになってきた」といった状態です。「ヒマ」と聞くと手抜きをしているように思う方もいるかもしれませんが「ヒマ」なくらい余裕がある方が、学校の教員として本当にちょうどいい。6時間もフルで教師主導の授業をしていたら、疲れます。疲れてくると子どもたちに対して寛容でいられなくなる。
デメリットばっかりです。1日に数時間、「ヒマ」な時間があった方が私はいいと思います。
こうなってくると、取り組む課題はプリントでもノートでも、デジタルでもなんでもよくて、
何をすればいいか、集団の一部がわかっていたら、問題なく子どもたちは学びます。
一つ、不思議に思うことがあって
「教科や内容によって、モチベーションに差が出るのではないか」
「調子に左右されることがあるのではないか」
と思うのですが、あんまりそのようなことを感じる言動は見られません。
素直なのか、楽しいからか、人は学ぶ生き物だからか・・・大人にはわからない感覚です。
ただ「いい状態」は長続きしません。
見えないところで、集団のバランスが崩れていたり、学びの質が落ちていたりします。
そこに対して、踏み込むかどうかは、教師の裁量だとは思いますが、
今年はそんなに多くを求めないどこうと思っています。
第一は自分のため。
第二は仮説実証のため。
以前の自分は、学びの質が落ちたり、集団のバランスが崩れてきたときに、強く語りすぎたり、個に執着しすぎる傾向がありました。もちろんそれは、よりよい集団を形成するために
必要なアプローチだったかもしれませんが、逆にそれで自分も子どもも苦しくなることがありました。
今年は、自分が苦しくなってはいけません。あくまでも僕は兼務。無理しすぎると、他に影響が及ぼします。また「手抜き」くらいのつもりでやった方が、逆によりよい集団になるのではないか、仮説を実証する機会にもしたいと思います。