問い・・・100マス計算
「100マス計算」に取り組んでいます。への問い
なぜ「100マス計算」を取り組むのか。
※よく聞く回答
①(基礎)学力をあげるため
② 集中力をつけるため
③自信をつけるため
①について
基礎学力とは何か。
なぜ基礎学力をつけなければいけないのか。
単純に考えれば100マス計算で身につく力は「四則演算を速くする能力」ではないか。
それを基礎学力と呼べるのか。
例えば、算数において四則演算を行う場面や、必要な学習は全単元のうちどれほどか。
四則演算能力が必要な学習を大部分を占めているのか。
四則演算は、小学生の間には必要かもしれないが、中学生以降、大人になって必須の能力と言えるのか。
「あった方がいいけど必須ではない」能力ではないか。
②について
「集中力」とは何か。
どんな時に必要な能力か。
単純な作業に対する忍耐力とはちがうのか。
そもそも子どもは興味関心のあることには集中するのではないか。
興味関心のないことに対する「集中力」をつける必要はあるのか。
「集中力」が高いと「学力」が高いというのは、テスト勉強する持続力があるということではないか。
すべての子に必要な能力か。鍛えれば身につく能力なのか。
「集中」するには、様々な環境や方法がそれぞれあって、それを見つけていくことも必要ではないか。
③について
100マス計算は繰り返し同じことをするので、少しずつ速さは増す事が多い。
速さが増し続けることはない。いつか限界がやってくる。そういう子にさらに先を目指させるのか。
100マス計算に得られた自信=繰り返し練習すれば上達してくる という自信であって、その他の学習能力も向上すると言えるのか。
学習で得られる自信が、子どもの自信すべてといえるのか。
私は100マス計算に取り組んでいます。
理由。
・学校の教育課程には(算数)情報処理能力を求められるものが多く、それを時間内に達成することが求められることが多いため、それを達成しないことによる自信の喪失をできる限り減らすため。
・同じことを繰り返し練習すれば、上達するという勉強法の一つをつくるため。
・いわゆる「学力向上」の手立てを行なっているという言い訳をつくるため
・毎日2分間〜4分間、授業の前にウォーミングアップをするという習慣づくり。
100マス計算は、私の「こんな子どもを育てたい」の教育観には当たらない。
自信の教育活動を行う上で、補完的な意味で行なっているため「100マス計算を実践しています」とは堂々というつもりはないし、これによる教育効果に大きく期待はしていない。