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#62 保護者が今の教育を捨て始めます。

保護者が今の教育を捨て始めます。

 

 

5月24日の投稿で西川先生は、こう述べました。

最近の西川先生は、このように強めの発信しているように思います。

長年、西川先生の投稿を読んできたからこそ、よく分かります。

でも、今の現状を考えれば、然るべき発信だと思います。まだ抑えているかもしれません。

 

さて、「保護者が今の教育を捨てはじめる」のような発信は、実はもっと前から

しています。私の知る限りでは、2015年に発刊されたこの本にも似たようなことが書いています。

 

すぐわかる! できる! アクティブ・ラーニング

すぐわかる! できる! アクティブ・ラーニング

  • 作者:西川純
  • 発売日: 2016/06/07
  • メディア: Kindle版
 

 

「よい子の反乱」と説明されています。

例えば、「よい子」が学級崩壊を起こしたり、高学歴の親が「うちの子には持ち込みのタブレットで授業を受けさせてください」と申し入れたりすることです。

 

当時この本を読んだ時、勤務校は、この「反乱」が起こりうる可能性が自治体の中でも、高い方なのではないか、と思っていました。しかし、具体的には書けませんが、一言で言えば、違いました。

 

私は、ここに書かれているようなことではなくもっと違う形でもう数年前から「捨てていた」のではないか、と思います。それでも学校に通わせるのは、「欠席という傷をつけたくないから」「気分転換」「学校の勉強も大事」など様々だと思いますが、それなりに学校に通う意義が保護者にも子どもにもあったんだと思います。

 

しかし、今年度、学校に通うことは、リスクが高いことが分かってきました。休校中に、家でもオンラインで学習できることが分かった家庭も多かったと思います。しかし、まだ、学校を自主的に休んだり、「タブレットを使わせてください」という要望は聞いていません。むしろ、多くの子が学校に通ってきているようです。

 

もしかしたらまだ、子どもたちの多くが「学校に行ったら友達に会える」ということに嬉しさを感じているのかもしれません。しかし、これから先、暑い中でひたすら授業を受け、遊びや体育制限され、行事はなし、という中でどれだけの子が「学校に通う」ことの意義を見いだせるでしょうか。

 

私の知るいわゆる「進学校」では、オンラインを進めずに課題を大量配布して、学校再開まで各自課題を行うという、いかにも「詰め込み」なことをしていることを聞きました。まあ早朝から夕方まで何時間も授業を詰め込み、家庭学習を4時間せよとか言っている学校です。

でも、その学校を保護者は果たして「捨てる」のか。いや捨てないでしょう。また選ぶでしょう。結局ネームバリューが大事で、中身ではないんだと思います。だから、保護者が求めているのは、「まだ」中身ではない。学校に通わせることも「中身」ではない。だからまだ「捨てない」期待はしていないけど。

 

 

西川先生の言うような「保護者が今の教育を捨て始めます」はいつあらわになるのでしょうか。私は全然そんな気がしません。保護者も学校も、子どもたちに「詰め込む」ことが結局、今多くの人たちが出した「答え」なんだろう、と思います。でも、それは「答え」ではない、と思います。保護者がどう選択しようが、学校がどう選択しようが、学校だからこそ学べること、そしてこれからの時代に生きるために何を学ぶべきか「中身」を教師が子どもと保護者に伝えていかないといけないと思います。

 

「コロナ世代」が生きる時代は、全く予測困難です。