先日、上のような内容の記事を書きました。
子どもたちが「主体的に学ぶ」ために、どのような授業の流れを構成し、「目標と評価の一体化」をはかるか。それについて書きました。
今回は、「思考力・判断力・表現力等」をどのように評価するのか、を書きたいと思います。
「思考力・判断力・表現力等」といっても、それってどんな力で、どのように見とるのか、というと恐らく果てしない話になると思います。
今回私は、6クラスの理科の授業を担当するため、短い時間でしか子どもたちのことを見ることができない、話し合ったり、活動したりする時間や、内容の制約があることから、「絞る」ことにしました。それは「レポート」です。
簡単にいえば、「単元の内容を自分なりにまとめる」ものです。
以前から、社会科の学習などで、「まとめる」「新聞にする」という実践を行なっていました。正直、いろんなお偉いさんたちが紹介していることより、子どもたちはこういう「まとめる」学習が好きだな、と思います。ほどよく自由度があり、絵を書いたり、色をぬったり、いろいろアレンジできる。達成感もあるし、アイデアの交流もできるから、「楽しい」と感じてくれる子が多いです。
このレポートで「思考力・判断力・表現力」を身につけよう、評価しよう、というのはいささか軽率なのかもしれないですが、なんだかよく分からない観点をごちゃごちゃつけて評価するより、子どもにとっても、教師にとってもとても分かりやすい「表現物」ではないか、と私は思います。
というわけで、このレポート作りを評価にあてるということを子どもたちに伝え、授業の構成を考えました。毎回の授業で「ノートまとめ」を行い、最後はレポート。「ノートまとめ」は「成績」には反映されないけど、そこで学んだことが、レポートにつながっている、というのは子どもたちにとって分かりやすかったように思います。
7月の後半には、子どもたちのノートのクオリティが高くなりすぎて、一番上の評価でも追いつかないくらいになってしまいました。「見てもらう」「プラスの評価をされる」というのは、やる気を維持し、「次の授業までに完成しよう」と思うようです。
でも、この実践の難しさは「自由過ぎて、学びになっていない」ことになりがちなことです。
色をぬりまくって、何を書いているか分からない
絵ばっかりで、文の説明が一切ない
教科書の内容をうつしただけ
そのようなことは想定はしていましたが、やっぱりそうなってしまいました。
そこで、「評価基準」を設定し、「観点」を4つ決めることで、「自由すぎるまとめ」から
「学びのあるまとめ」につながるようにしました。
もちろん、これも何度も修正を加えました。
あ、これじゃあ評価があいまいになる。
これじゃあ後出しじゃんけんと一緒だ。
子どもたちのまとめたものを見ながら、最終的に至ったのが、これです。
特にこの、評価基準は、かなり試行錯誤してできたものです。
もちろん、理科の「見方・考え方」も踏まえています。
2学期は、これを実践しながら、よりブラッシュアップしていきたいな、と思います。