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「またね」って言える仲間づくりを忘れたくない


1学期が終わりました。

 

昨年担任していた子たちが放課後に集まるから来てほしいと言われたのでいきました。転出することになった子を見送るためだそうです。昨年のクラスのことをいまだに引っ張っているのは、いいのか悪いのか。でもやっぱり嬉しいですね。「集まろうよ」と声をかけ合ったこと、声をかけられて「集まった」ということが。「元気でな」って声をかけ合っている姿が微笑ましかったです。

 

今日は1学期最後の日でしたが、学級担任ではない私は、「プログラミングの教材」を準備したり、「ICT機器推進担当」として、他校に出張に行ったりしました。妻から「あなたって、そんなにICT機器に強い人だっけ?」と言われるくらい、ICT機器に詳しいわけではないから不思議な気分ですが、おそらくこのポジションを得たのは、休校中にZoom導入に向けて、奔走したからでしょう。そして、今それがつながっています(うちの校長はすごかった)1学期末の終業式はZoomでしたし、2学期はじめの懇談会はZoomを使うそうです。

 

私がICT機器を活用した授業や仕事を積極的に受け入れているのは、そうした要望に応えることが、学校現場が変わるまたとないチャンスだと考えているからです。変化する子どもや保護者の要望に応えていくことで、教師主体の学校教育が少しでも変わるのではないか、と思っています(いや、もうそれしかないかも)そしてその先に、「子どもたちにとってよりよい学校生活」があるのではないか、と思います。それが私がこの「担当」を請け負っている目的です。

 

実は、ICT機器活用の授業や仕事よりも『学び合い』の授業を進めるほうが本望です。極端なことをいえば、一人一台の端末がなくてもいい、とも思っています。実際昨年度は、ICT機器を授業に活用することは、そんなにありませんでした。使うとしたら、英語や社会や総合の学習で、端末が何台かあれば便利だろうな、と思ったくらい。あるなら使うし、ないならないで何とかするって感じです。

 

いくらICT機器を活用しようと、子どもたち同士の関係が築けない授業や教育活動では、より一層「孤立化」が進むだろう、と思います。そして、「旧クラスで集まって転校する子を見送ろう」みたいなことは起こらない。同じ教室、同じ学校で、一緒に過ごして、たくさんのトラブルを経験したり、思い出を共有しているからこそ、そういうことが起こるんだと思います。

 

だから私にとってICT機器の活用推進は「二の次」です。「子どもたちにとってよりよい学校生活」への現段階の「近道」だと思ってるから、動いています。おそらく周りからは「ICT推進派」と思われているでしょう。昨日も知り合いから言われました。もちろん、これからの社会のことを考えたら、ICTの活用は必須だと思います。国の方針や、これからの社会のことを調べれば調べるほど、自分が無関心・無知だったと感じます。また、端末を使った学習事例を色々みてきたけど、どう考えても、子どもたちの学びの効率も質も高まる、と思います。

 

でもですよ、でもやっぱり私は思うんですよ。

「同じクラスの仲間」が集まって「元気でな」って声がかかることって、学校だからこそできることじゃないかなって。ICT機器の活用だけが先行してしまった「個別最適化」って何だか寂しくないかって。こんなことは、文科省の出す文書には一切書かれていません。でも、学校現場にいる身として、そこを忘れたくないないな。