テストの点数
なおたかさんのブログでこんな記事がアップされていました。
読みながら「分かるなあ〜」と思いました。テストの点数については、私も何度かブログに
書いたように思います。
記事の中で少し紹介されていた西川先生の本は
この2冊ですね。
テストから課題をつくり、テストの点数をクラスの目標にする。ということが書かれています。
私はこの方法を初めに見た時、「うちのクラスじゃ無理だ」と思いました。
クラスの中でいつもテストの点数が低い子の顔が浮かんだからです。
「差別を生むんじゃないか」「親に反対されるんじゃないか」と思いました。
結局その年は、テストの点数を目標にすることはありませんでしたが、
次の年はテストの点数を目標にしました。「全員90点以上」です。
8ヶ月かかりましたが、全員90点以上を取りました。
子どもたちはとても喜びましたし、テストの点数がなかなか上がらなかった子も、取れるようになりました。この時「子どもは有能である」を実感しましたし、「テストの点数は上がる」と信じることができるようになりました。
それから2年間、テストの点数90点以上を目標にし、達成することができました。
しかし、ある年はそれが叶いませんでした。
クラスの状態もいいし、子どもたちもとても頑張っている。でもどうしてもテストの点数が上がらない・・・。私はかなり焦りました。あれこれ、手をうちました。それでもうまくいきませんでした。
点数が上がらないことを諦めたり、避けたりするような態度にイライラしている自分に気づきました。どうやって声をかけたらいいか、子どもたちに頼りすぎているんじゃないか、と思うこともありました。「子どもを信じる」といいながら子どもを信じていないじゃないか、と思うこともありました。
私の焦りが子どもたちのプレッシャーになってしまうのはよくない、と思い、言葉では
「全員90点以上」と言いながらも「できなくても、いいや」と思っていました。
もしかしたら子どもたちにその心のうちを読まれていたかもしれませんが、その考え方はしばらくすると、
「テストの点数なんて、最優先事項じゃない」と思うようになりました。
「90点を目指しているけど、本当の目的じゃない」ということが何となくわかるようになってきました。「甲子園を目指しているけど、本当の目的は野球を楽しむことだ」に似ているように思います。
なおたかさんのブログにあるように「かわいそうと思うからかわいそう」というのは、本当にその通りなんだろうな、と思います。いつの間にか私も「テストで点数が取れないと後々大変だ」と心の中で思っていたんだろうな、と思います。
結局その年は、目標を達成することができずに、終えることとなりました。
が、しかしその後の続きが少しあります。
ある子が「先生、Aさん、テストで100点とったって連絡がきました」と教えてくれました。私にとって驚きが2つ。まずは100点をとったこと、もう一つはそれを嬉しそうに教えてくれる子がいたこと。
この時、私がやってきたことは間違ってなかった、と思いました。たまたま1年間で「見える結果」が出ていなかっただけ、だと思いました。
「自分はできる。やればできる」
「自分はダメだ。やっても意味がない」
この差は大きいと思います。テストの目的も考えないといけないですね。