数十年前の時代を体験する 一人ブックカバーチャレンジ③
私が入学したのは、教員養成課程の大学でした。
その中でも、社会言語教育系という国語や社会の教員を養成するコースに所属していました。
勉強すること自体は苦痛ではなかったのですが、多くの講義の内容が全く面白くない(笑)
ま、大学の講義なんて、そんなもんだってのは入学して数日で分かったのですが、1年次のはじめの半年で、自分が所属するコースが決まるということだったので、真面目に勉強するつもりではいました。
そんな1年次の前期の講義で一番勉強したのが、「近代文学概論」という授業。その当時の私には「面白い」と思えるものでした。その授業の課題図書で、「近代文学」の歴史を築いてきた多くの作家を知ることになります。この先、自分は大学で文学を学べたらいいな、と考えました。
ならば、この課題図書で紹介されている作家の作品は読んでみないと、と思い読んだのが、
この本でした。
いわずと知れた名作ですが、当時の私にはあまりに読みづらい作品で、読み終わるのに1ヶ月くらいかかりました。内容については、他に譲りますが、当時の自分が感じたことは、
数十年前の時代に書かれたものが今の時代でもそのまま読めて、
当時の世界を体験できるってすごい。
でした。それ以降、何冊か近代文学に挑戦しましたが、ほぼ挫折。
文学を本格的に学ぶことの難しさをこの段階でわかっていればよかったのに・・・
結果的に、その後の人生を狂わすことになります。