「少数派」一人ブックカバーチャレンジ④
私が入学した大学は、教員養成系の大学ですから、学校の教員を目指して入学してくる人が
多くいました。でも中には、第一志望の大学に来れずに来た人や、そもそも教員を目指していない学科に入学している人もいました。私も後者で、「少数派」だったでしょう。
類は友を呼ぶとでも言うのでしょうか、たまたまなのか
教員を目指してなかったり、浪人を経験したりしている人たちと、よくつるんでいました。
その中で、タバコをふかし、文庫本を持ち歩き、お洒落な音楽を聴く・・・小説に出てくるかのような人たちがいました。
私はタバコを吸いませんが、喫煙所で彼らと過ごすことは新鮮でした。
「自分は教員を目指しているわけではない。周りとは違うんだ」
とカッコつけたかったのかもしれません。
その中の一人と夜中の駅前でお酒を飲みながら語り合うことがありました。
様々な境遇を生きてきた話に、自分なんて部活しかしてない単純な人生だな、と思いました。
しかし彼は「お前のような真っ直ぐな生き方が羨ましい」と言ってくれました。
その彼が勧めてくれたのが、この本重松清の「流星ワゴン」
どん底から希望を見出して現実を生きていく、そんなことを彼は当時から感じていたんだろうな、と思います。
十数年後にドラマ化されますが、なんかちょっと違う・・・そんなもんですよね。