『学び合い』を実践する教師は直接子どもを変えようとするのではなく、集団を変えます。
すると、うまく学校生活に馴染めなかった子や勉強が厳しい子によい変化が現れます。
集団の力、子どもの力です。
ただし、子どもの変化には時間がかかります。1週間、1ヶ月、半年・・・それ以上の時もあります。
だから、初めて『学び合い』を実践する人にとっては、この期間が「我慢」の時期です。
どうしても直接関わりたくなります。
一度、時間をかけて子どもたちが変化することを経験すれば、わりと気長に待てることが多いですが
焦ることもあります。なぜなら、多くの学級担任は、1年間しか子どもたちと関わることができず、それ以降はほとんどの場合
関わることができなくなるからです。
担任が変わっても、子ども集団が変わらなければ、子どもたちは学び続け、成長つづけられるかもしれませんが、簡単なことではありません。
多くの場合、新しい担任の考えのもと、授業や学級経営が行われるため、離席や教え合うことも制限されてしまうことが多いです。
自分でどんどん学んでいた子も、全然学ばなくなったり、落ち着いていた子が問題行動を起こすこともあります。
大人と同じで、周りの環境が変われば、子どもたちは変わってしまうのです。
だからこそ、焦るのです。
仲間がいなくても『学び合い』の環境でなくても、子どもたちが自分の力で学び続け、成長を続けることができるようにしたい。
私はそう思ってしまいます。
だから私は『学び合い』を実践しながら、子どもたちの成長を待ちながら、声をかけるようにします。個別の関わりもするようにします。
個々で学べるように、自分で選んで、決めて、学べるようにします。これは『学び合い』のセオリーに反するのかもしれません。
「子どもを信じていない」とも言えるのかもしれません。
でも、私はいいと思っています。『学び合い』の本当の目的は、「子どもたち一人ひとりが幸せに生きていくこと」だと考えているからです。
こんな話がしたいなあ。