おにマジック
「オオニシマジック」
なる言葉があるそうです。
意味は「おに先生が担任を持つと、子どもたちがめちゃくちゃ勉強する」とのこと。
この言葉を聞くと笑ってしまいます。
特に、最後に担任を持ったクラスは、子どもたちに勉強を「させた」ことはほとんどないし
宿題という「課題」を出すのをやめて、自分で学習を決めて、取り組む「自学」を行っていたので、やるかやらないかは子ども次第でした。
でも、子どもたちは毎日のようにめちゃくちゃ勉強していました。
補足しますが、全員ではありません。手を抜いている子もいれば、「めちゃくちゃ」やってない子もいます。そんな中でも面白いことをする子もいたし、コツコツと自分のペースを守って勉強している子もいました。ま、それはそれでいいと思っていました。
では、「オオニシマジック」が引き起こされるために、僕が何をしていたのか。
結論からいうと、そんな大したことはしてません。
・「何のために勉強するのか」を常々語った。
・子どもたち自身で必要な勉強の計画を立てさせ、それを毎日点検した。
・テストの点数を目標にし、それを全員で目指した。
・子どもたちが取り組んだ学習に目を通し、コメントを書いたり、紹介したりした。
・子どもたちが取り組むことに対して「すげー」「いいね」と言っていた。
これくらいです。
あとは、子どもたちの成長をじっくり待っていました。
もちろん、「それでいいの?」と個人的に言うことはありました。
要は、「オオニシマジック」というのは「学習する集団」にすることだと思います。
その中で子どもたちは学ぶことに前向きになっていく。それだけです。
だから、先生たちが子どもたちにあれこれしようとしていることに対して
「滑稽だ」と思うことはよくあります。
そんなことするから、余計に子どもは学ばなくなるのに・・・と残念な気持ちになります。
また、最近では「・・・すれば子どもは学ぶ!」みたいな謳い文句も目にしますね。
上にも書きましたけど、何にもしなくても学ぶ子もいれば、全然学ばない子もいますよ。
そして、魔法のように変わったりしません。
僕だって、あれこれ悩みながら、いろいろ試して、少しずつ、少しずつ変わっていくものだと思います。ただ、「子どもはめちゃくちゃ学ぶ」というイメージがあるから、焦らないというのは強みですね。