出産や病気、諸事情により休職、退職することになった先生の代わりが来ない。
仕方なく、担任外の先生が担任になる。
2人目、3人目と休職、退職者が出ると教務や教頭先生が担任の仕事を担う。
介護や育児で休まないといけなくなった先生がいると、もう「詰み」だ。
知っていたようで、あまり実感を持っていなかったけれど、
やはり現実はこうなんだということ思い知った。
いや、現実はもっと厳しいよな。担任をかろうじて続けている方だっているだろうから。
学校の教員が足りない問題は、だいぶ前から話題になっていた。
文科省が悪い、教育委員会が悪い、◯◯が悪い・・・
そう言ってしまえば簡単だけど、問題は解決はしない。
最近では教員のなり手も減ってきて、もはや文科省や教育委員会がどうこういても
埒が明かないように思う。
根本的には、この問題にずっと目を伏せてきて
自転車操業をやってきた学校現場や
学校の教員の多忙化や教員の不足に向き合ってこなかった社会の責任でもあるだろう。
ただ、責任を押し付けあっても何も解決しない。
学校に通う子どもたちに適切な教育の機会を与えられないのは
公教育としていかがなものか。
それならば、現状で一番最善の方法を考えるしかない。
私が考えるのは「複数学級の担任」だ。
これならば非現実的ではない。
ICTをフル活用し、子どもたちに自律的な学びをすすめていけば可能だと思う。
「一人ひとりをどうやって見るんだ」
「どこに子どもたちを集めるんだ」
「一人でどうやって準備するんだ」
そんな声が聞こえてきそうだが、担任がいないよりマシだろう。
「1学級1担任」はもう制度的に無理がある。
今年度は対処療法的になる部分もあるかもしれないけれど、
新年度はだいたい人数が揃う。
「誰かが欠けてもいいように」
そんな前提で1年間の学校運営を行なっていく時期になってきたのではないだろうか。
いつまでも慣習にしがみついていても、
自分以外に責任を押し付けていても
前には進めない