【まとめ】単元『学び合い』
単元『学び合い』について、お話をする機会がありました。
単元『学び合い』とは「分数のかけ算」とか「武士のくらし」のように
各教科で設定されている学習内容のまとまり、「単元」まるごと
課題を出し、子どもたちに取り組むペースを決めてもらうものです。
ちょうどこの記事で簡単に説明していました。
実際に実践した記録はこちらです。
低学年でも実践してみました。
ただ、この単元『学び合い』ですが、私の経験上
とても難しい。
何が難しいのかというと、子どもたちの学びがどんどんバラバラになっていくからです。
課題を早く進める子、ゆっくり進める子。
「分からない」が言える子、言えない子。
分かったつもりになって、課題だけをどんどん進める子。
自分一人で把握できないレベルになっていきます
そして、子どもたちの様子を見ていると、
果たしてこれでいいのだろうか。
もっと工夫できないだろうか。
何を語ればいいだろうか。
いろんなことを考えてしまいます。
それがゆえに、課題づくりにこだわりすぎたり、
いったい自分が何をしているのか分からなくなってしまう時期もありました。
単元『学び合い』をすることが目的になってしまっていたからでしょう。
『学び合い』を実践していたら「あるある」なのかもしれませんが
自分がいったい何をしたいのか、なぜこの実践をしようとしているのか立ち止まる時が
ありました。私の場合、単元『学び合い』の実践がきっかけだったんだろうなと思います。
でもやっぱり前に進んでいきたい。そんな気持ちもずっとあります。いや、その気持ちがあるからこそ悩み、試行錯誤を続けるんだろうなと思います。
私の周りにも、遠い場所にもすばらしい実践者の方々がたくさんいました。
この二つの本、というか著者の方々への「憧れ」もあったと思います。
このような実践を自分もやってみたい。自分が努力すればできるはず。
そんなことを思う時期もありました。
でも、一番最後に務めた担任の時に感じたことがあります。
もっと楽しもう。
もっとゆるくいよう。
もっとおおらかにいよう。
僕にはこれくらいがちょうどいいのかもしれません。
僕自身が「ゆるく」いた方が子どもたちは伸び伸び学んでいるように思います。
保護者の目や同僚の目、自分自身のエゴに縛られて肝心なことを見失っていたと思います。
今年度ははっきり言って、課題づくりにこだわっている余裕はありません。
今までのように結果にこだわる余裕はありません。
だからこそ、上に挙げたような実践の「焼き直し」しかできないし、
今までのような試行錯誤ができないと思います。
だからこそ、見えてくるものもあるかもしれません。
担任をしているだけ、ありがたい。
子どもたちが学校に来て、みんなで学んでいるだけで嬉しい。
休校を経て、担任を離れ、学校を離れたからこそそう思うのかもしれません。