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#41 力のある教師

教務という立場上、学校全体を見回して仕事をしている。
常日頃、いろいろな先生たち、いろいろな子どもたちを見ているが、いわゆる「力のある」先生のクラスは子どもたちが落ち着いている。

 

一つ目は、授業が分かりやすい。授業のテンポがよく、指示や説明に無駄がない。それぞれの先生の個性を活かして笑いや楽しさもある。

 

二つ目は、生徒指導が丁寧。まずは子どもの話をじっくり聞き、事実を確認したり、気持ちを代弁したりしたあと、明るく背中を押す。頭ごなしに怒鳴りつけたり、皮肉めいた言葉をつかったりしない。

 

三つ目は、保護者や同僚に真摯に向き合っている。細かい連絡、締切や約束を守る。挨拶やお礼、気遣いも欠かさない。そしてユーモアもある。

もちろん、どんな先生だって発展途上だし、力に偏りはあるだろう。しかし、自身の力不足を子どもや保護者のせいにし、すぐに特別支援学級や医療機関につなげようとする姿勢はいただけない。

 

子どもが落ち着かないのは、結局上の三つのどれかまたはすべてが足りていないのであって、子どもや保護者のせいではない。担任が変わって「落ち着いた」という現象を見れば明らかだ。

 

しかし、公立の学校というのは「力のある」教師だけで構成されているわけではないし、誰しもが発展途上なんだから、実力主義で何でもかんでも考えるものでもない。若い人は全方位で力量が十分なはずないし、学ぶ機会を持つことができなかった方だっている。私自身「たまたま」今まで何とかやれてきた(確証はない)だけであって、学校や環境が変わればうまくいかなくなることだってあるはずだ。

 

とはいえ「教師」という仕事を選んだ以上「力」はつけるべきだと思うし、自身の力不足を受け止め学び続ける必要はあると思う。

あくまでも僕自身の考えだけどね。業務改善とか働き方改革の文脈で何だかこのあたりが蔑ろになっていないか危惧している。