おに先生のブログ (noteに引っ越しました)

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3月31日

令和2年度が終わろうとしています。

どんなことがあっても、同じように春がきて、4月がくる。

そんなことを思う、令和2年度末。

 

育児休業に始まり、はじめての担任外、ICT活用推進役と

一年前には予想もつかなかった一年になりました。

 

年度末に転勤が決まり、6年間勤めた学校とお別れすることにもなりました。

お別れの挨拶は感慨深いものでしたし、たくさんの子ども、保護者の方に見送ってもらえました。もう、思い残すことはありません。

 

先日、同僚の先生からこの本を紹介されました。

 

はじめての授業のデジタルトランスフォーメーション

はじめての授業のデジタルトランスフォーメーション

  • 作者:高橋 純
  • 発売日: 2021/03/25
  • メディア: 単行本
 

 

この本に紹介されていることが、もうすでに勤務校ではほぼ行われているようです。

 

 

(ドヤッ)

 

 

成果をあげることができたなら、幸いです。

来年度はどんな一年になるのやら。

正義感?熱血漢?

小学生の頃です。

掃除の時間に遊んでいる女子たちを注意したら、

「おにくんの言葉遣いがきつくて傷つきました」と先生に言われ

先生から「きつい言い方をやめなさい」と怒られました。

納得できずに泣きました。

 

小学生の頃です。

となりのクラスの先生に呼び出されて「おに、お前がこのクラスのよくしていくんだ」

と言われました。でも「無理だ」と思いました。

先生に背中をおされても、その時の自分にはわかっていました。

正論を言ったら返り討ちに合うことを。

でも、いじめだけはできませんでした。一緒になりたくなかった。

「いじめはいけない」ではなく、気持ちが悪かったのです。

人を傷つけて遊ぶことに対して。

 

中学生の頃です。

音楽の授業をボイコットする男子たちに対して「歌おうよ」と声をかけました。

すると、「なん真面目なこといいよるん」と言われ無視されました。

その後、朝来たら机にひどいいたずらをされました。

女子たちが自分の顔を見て、ひそひそ話をしているように感じるようになりました。

「あいつきもい」と言っているようでした。

それが怖すぎて会話ができなくなりました。

 

もうこんな環境はごめんだ、こんなところにいたくない。

そう思って、一生懸命勉強して、高校に進学しました。

高校では、自分のキャラクターが生きることになりました。

 

 

あれから十数年。

根本は変わらないのかもしれません。

「熱い男」「熱血」「正義感が強い」と周りから言われます。

でも僕の言動は、普通のことです。

 

おかしいことに対して「おかしい」といい、

間違っていると思うことに対して、同調しない。

くだらない噂話には付き合わないし、

人を侮辱するような発言に対しては怒りを覚える。

 

当たり前ですが、僕と同じような感覚の人ばかりではないでしょう。

ただ、学校の先生やってるんだったら、せめて・・・と思うことはあります。

先輩として、立場として、一人間として、言うべきか、無視するべきか・・・

そんなことを色々考えます。もっと賢く生きればいいのか、もっと自分らしく生きればいいのか。

 

 

 

悩み抜いてきたけど、もう自分の力が及ばなかったというか、仕方がなかったのかもしれません。せめて、お世話になった人には、気づかせるようにしよう。集団の中にいたら、気づかないこともたくさんある。

 

意外と見ていること

人の言動をみな、よく見ている。

見た目は仲良くしているように見えても、実はそうではない。

みんな「折り合い」をつけている。

時々「折り合い」をつけるための「本音」が漏れる。

どちらかというと、・・・の方が多い気がする。いや、そういう本能なんだろう。

本人たちはそうすることに罪悪感がない。

 

でも、さすがに一線を超えてはならない。

お昼のワイドショーや、SNSで流れているような、下世話な話を集団の中ですべきではない。

面白いんだろう。楽しいんだろう。みんなで話題にするのは。そして、「みんなが言っているから」で、いつの間にか大事なことに気づく感覚が薄くなってしまう。ブレーキをかける人がいなくなった瞬間、下世話な話が当たり前の雰囲気に徐々に変わっていく。

 

教室内のいじめと一緒だ。

 

そこに気づける、そこに対して「NO」と言えるように、今まで研修を行ってきたのではないか。言わないといけないのではないか。結局、言動が一致していないんだ。だから信用できない。今回の一件で「とどめ」となった。

 

最後に多くを語たらせてもらった。

僕の願いと「注意」が響くことを願って、去ろうと思う。

 

 

毎年、同じ場所で同じように

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年度末。

事務処理、片付け、引継ぎ・・・

毎度のことですが、やることだらけです。

学級担任じゃない私は、比較的仕事が少ないので、来年度の引継ぎをぼちぼちやっています。

 

今年は、桜が咲く時期が少し早かったようです。

一年前は、育休を取る前、すなわち3月の末に写真を取りました。

 

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4月から学校を離れ、仕事を離れることになった一年前。

どんな一年になるか、まったく想像がついていませんでした。

でも、桜は毎年同じように咲いて、年度の変わり目を感じさせてくれます。

そして、6年間見続けた景色を思い出させてくれます。

 

 

最後の挨拶で何を語ろうか・・・

もう、一年以上前からずっと考え続けてきました。

短く手短に語ろうか、思っていることを全部語ろうか、色々考えましたが

「思い出とつながり」「誰一人見捨てない」「自分にできることをする」を

テーマに5分以内を目指して語ろうと思います。

 

誰のためでもなく、自分のために。

6年間の「節目」をつけたいと思います。

本心で語る

www.jun24kawa.com

 

西川先生のブログを久しぶりに引用。

西川先生の講演は何度も聞きましたが、ライブが一番です。

オンラインも確かによいです。

初めてオンラインで聞いた時、「あ、こんなに簡単に西川先生の話を聞けるんだ」と思いました。しかし、何かが違う・・・。この違和感をずっともっていましたが、なるほどそういうことか、とこの記事を読んで思いました。ライブだと、その人の熱量というか本心が見える、そんな気がします。

 

先日、離任式がありました。

オンラインでした。いつもだったら体育館に集まって、壇上から語るのが通例ですが、

昨年から、体育館に集まる集会はしていないので、すべてオンラインです。

オンラインどころか、離任式すらなかった令和元年度に比べたら、あるだけマシなのですが

お別れの「語り」はやっぱりライブで語ってこそ気持ちが伝わるのではないか、と思います。

 

本心で語る。

長年『学び合い』で「語り」を行ってきたからでしょうか。

私の性分なのでしょうか。人が語っている時に、「本心で言っているかどうか」というのは

何となくわかる気がします。本心で言ってないだろうなと思うことは伝わらないし、本心で言っていることは、内容はともかく何かが伝わります。

 

さて、いよいよ職場で「最後の語り」を行う時がきました。

何年も前から、何を語るか考えてきました。

全然まとまりません。考えれば考えるほど「全部」語らないといけないと思ってしまうし、

シンプルにすればするほど、陳腐に感じます。

 

西川先生は話すことを決めないと言っていますが、西川先生は何度も同じ話をしているから、

頭に入っているのでしょう。私はそんなことはできないので、練習あるのみ、です。

 

 

伝え続けてきたこと

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転勤が決まり、子どもたちとお別れをすることになりました。

今年度は、1・2年生の時に担任をした子たちに理科の授業で関わることになったので、最後の授業で、一言お話をさせて頂くことになりました。担任の先生ではないから、さっぱり終ろうか、改めて気持ちを伝えようかいろいろと迷っていた末、1・2年生の時に出していた手書きのお便りを書いてわたすことにしました。「りか先生つうしん」です。1年生の時は「おに先生つうしん」2年生の時は「ミッキー先生つうしん」でした。私が担任をした子たちは、このお便りを見て「おお〜」と懐かしがっていました。

 

お便りをわたして、それを読んで終わり・・・と思っていたらなんと担任の先生からのサプライズ×3。子どもたちからのビデオメッセージを頂きました。あんまり涙するタイプではないですが、さすがに堪えられませんでした。いろいろな思い出や「想い」が蘇ってきました。「みんな成長したね」という「嬉しい想い」です。それを3回もさせて頂きました。

 

今年度、学級担任として子どもたちに関わることがなかった分、「さっぱり」とお別れすることになるのかな、と思って少し寂しい気持ちにもなっていましたが、もう十分すぎるくらい満足しました。もう心残りはありません。

 

たまたまですが、私が以前担任をしていた子の保護者の方が、わたしの「りか先生つうしん」をInstagramにアップしているのを見かけました。その方は、外国の方で、日本に来て初めての先生が私。私としては普通に関わっていたつもりでしたが、その保護者の方にとっては、印象深い先生だったようで、感謝の気持ちがたくさん添えられていました。もしかしたら、同じように私のことを思い出している方もいるかもしれませんし、なんとも思っていない、または「このやろう」と思っている方もしるかもしれません。

 

いずれにしても、自分が6年間やってきたことに自信を持って去りたいと思います。

最後は多く語りたいところですが、それはグッと自分の心の中だけで大事にして、さっぱりと爽やかに去りたいなと思います。

 

 

 

仕事の流儀

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転勤が発表になりました。

ちょうど畑仕事をしているときに、子どもたちの下校時間と重なったので

たくさんの子たちが声をかけてくれました。そういえば令和2年度は、幅広くいろんなクラスに入って、子どもたちと関わってきたので私のことを知っている子がいつもよりも多かったのだと思います。いずれにしても、関心を持ってくれるというのは嬉しいものです。教え子の中学生たちも声をかけに来てくれました。

 

今週は「最後の仕事」を行っています。

道具の片付けや、データの整理などを行うのは毎年同じなのですが、ICT関係で「年度末・新年度やることリスト」というものを作って、職員室で配布することにしました。私がいなくなっても、困らないようにするためなのですが、誰に頼まれたわけでもない仕事です。

 

ただ私は、どの学年を持ったときもその学年で「やることリスト」というのを作ってその年度を終えるのが通例でした。5年生だったら宿泊学習や総合の学習の資料をまとめたり、2年生だったら生活科でやることをまとめたりしていました。というのも、学校の教師になった時から「なんで毎年やること同じなのに、昨年のデータや資料残っていないんだろう」と思うことが多く、すごく非効率だと感じていたからです。資料やデータが残っていないから結局、「昨年どうしてた?」という話をしないといけません。学年主任など見通しを持って仕事をする必要がある立場だったら行き当たりばったりではうまくいきません。

 

学校の教師の年度末・年始はとても忙しく、資料やデータを残す余裕はほぼないのは分かっています。ですが、私は次の年のことを考えて、毎年資料やデータを年度末には必ず整理して、その学年を終えることにしました。そのデータや資料について「助かった」と言われることはあまりないので、ある意味自己満足なのですが、私のような仕事を行う人にとっては役に立つものではないか、と思います。

 

ICTのやることリストは同じ考え方でつくることになりました。

今回ばかりは誰も経験したことがないことですし、スライドで作ってしまえば、誰でもそれを活用できるだろうと思ったのも、きっかけです。私のスライドを見て新年度がスムーズにはじまればいいなと思いますし、「自分も何か資料を作ろう」と思う方が増えれば、学校の仕事はもっと効率よくなるのではないか、と思います。

 

かっこよく言えば、これが私の「仕事の流儀」なのでしょう。

 

 

みんな○○○○に関心がある

 

人は話し方が9割

人は話し方が9割

  • 作者:永松 茂久
  • 発売日: 2019/09/01
  • メディア: Kindle版
 

 本屋をウロウロするのが好きな私。

売れている本のコーナーに行って、その本を読むということはよくあります。

今回読んだのがこの本「人は話し方が9割」

読んでみて思ったことは・・・

 

なんだ、今まで読んだ本に書いてあることばっかりじゃん

 

でした。真新しいことはほとんどなく、「焼き直し」とも言える内容です。

なのにこの本がたくさん売れるということは、多くの人が人との「人間関係」に関心があるんだと思います。私もその一人。できるだけ、周りとよりよく関わりたい。だからこのようなハウツー本はよく読んでいます。

 

そもそもこのような本を読むようになったのは、大学生の時。

理由は単純です。

 

「女性のことを理解したい」

 

でした。男子校で過ごし、兄弟も男ばかり。女性の友人も少ない私にとって、女性とどうやって関わればいいか、本当に分かりませんでした。特に、アルバイトをしていた時の、年下の女性との関わり方。それまでの感覚で関わっていたら、間違いなく嫌われる。そのような認識はありました。

 

マンガでわかる! 対人関係の心理学

マンガでわかる! 対人関係の心理学

  • 発売日: 2019/03/16
  • メディア: Kindle版
 

この人「ゆうきゆう」さんの書いた本を読んでいた記憶があります。

そして、その本の通りに実践をしていました。

すると、「おにさんって、話しやすいですよね」と言われることが増えました。

ああなるほど、こうやって「工夫して」関わればいいんだ、とわかりました。

 

それ以降も、「人間関係」に関わる本は結構読みました。

 

頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)

頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)

  • 作者:樋口 裕一
  • 発売日: 2004/07/02
  • メディア: 新書
 

  

人を動かす 文庫版

人を動かす 文庫版

 

 

 

たった1分で相手をやる気にさせる話術 ペップトーク

たった1分で相手をやる気にさせる話術 ペップトーク

  • 作者:浦上大輔
  • 発売日: 2017/06/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

LOVE理論

LOVE理論

  • 作者:水野敬也
  • 発売日: 2013/12/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

結局、人間関係の本にみんな関心があるし、よく売れるんだろうなと思います。

そして、書いてある内容は、だいたい同じ。特に多いのが「聞き上手は話し上手」ということ。20代の前半に、そのような「スキル」を意識して行うことができるようになったので、

あえて「話を聞く」ことができるようになりましたが、ある時期から「なんで自分ばっかり、こんなに気をつけているんだろう」と思うようになり、必要がなければ、自由に振舞うようになりました。

嫌われる勇気

嫌われる勇気

 

 アドラー心理学が流行したのも、そのような人が増えたからかもしれません。またそのうちブームがくるでしょうね。同じなので。

 

 

幸い、女性のことを理解しよう、と考えていたことは「理解しがたい相手とどのように関わろう」と意識することにつながったと思います。そして今ではそれが保護者、同僚、子どもと関わる上で欠かせない心がけ、スキルになっています。人間関係は「科学」であり、教育も「科学」何にも意識しないで行うのは、素人でもできる。プロなら、意識して人間関係を形成する必要があるな、と思います。

 

卒業を見届けること

中学生の時、同じ学年の先生が、年度途中亡くなった。

担任ではなかったけど、授業を受けていたので、とても驚いた。

担任の先生が涙ながらに「どうして卒業まで生きられなかったのか」と泣いていた。

当時の僕は、担任の先生が泣いている意味があまりよくわからなかったし、

亡くなった先生に対して、悲しいという感情はなかった。

「卒業」とか「死」とかが分からなかったんだと思う。本当に。

でも、なんか好きな先生だった、というのは覚えている。サバサバしてよく笑う人だった。

news.yahoo.co.jp

この記事で紹介されている先生は、ドラマのようだ。気力で生きながらえたのか、たまたまだったのか分からないけど、最後まで教師として全うできてよかったなと思う。

一方で、このように全うできなかった人もいるだろう。僕の中学校の時の先生もそうだ。

記事もならないし、多くの人の記憶にも残らない。でも、日々の生き方が人の心の中に残る。

それだけでも十分ではないか、と思う。そして、そんな生き方ができたらいいなとも思う。

 

 

 

 

 

 

卒業式でモヤモヤするやつ

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教え子のいない卒業式は淡々とできるのですが、教え子のいる卒業式はなんだかモヤモヤします。結局、「自分の教え子」という気持ちが強くて、離れていってしまうのが寂しいんだと思います。だいたい、自分が担任が終わった後は、もう違う先生の「教え子」なわけですから、そういう気持ちはもつべきではないですし、持ったとしても心の中にしまっておくべきだと思います。ただ、担任の先生とワイワイやっているところ、修学旅行でなんだか「よそ者」なところ、卒業式の準備や練習に加わることはないところ・・・、もう担任じゃないからそうなるのは、当然といえば当然なのに、なんだか寂しい。

 

失恋した相手を諦められない男って感じですね(笑)

今年1年間で感じていたことが今日、はっきり分かりました。

 

とはいえ、卒業式が終わった後に、私のところに来てくれる子たちが何人かいました。

ありがたい限りです。もうそれだけで救われます。本当はもっともっと言葉をかけたかったし、保護者の方と話をしたかったけど、もう十分。

 

もし・・・もし、次6年生を担任する機会があったら、前の担任の先生、関わってくれた先生たちをもっともっと大事にできるようにしたいな。以前の6年生担任の時は、自分のことしか見えてなかった。6年生は大変すぎて考える余裕が全然ないけれど、いろんな方々が1年生から関わってきた末の姿。親から見れば、生まれてきて12年間の姿。なんかそういうことをみんなで共有できる卒業式にできたらいいな。

 

あとは、思いっきり歌を歌えるといいね。


最後のチャイム 歌詞付